株式会社久原本家グループ本社様 OPEN21導入事例
「モノ言わぬモノに モノ言わす モノづくり」の信念のもと、感動を生み続ける会社を目指す久原本家様。
会社規模の急拡大に伴い、経理業務の生産性向上が課題でした。
OPEN21を活用し、どう生産性向上を実現したかを経理部の皆様にお話をお伺いしました。
経費精算、連結での予算管理を効率化し、
月次決算を15→7営業日に大幅短縮!
- 株式会社久原本家グループ本社 経理部の皆様
- 経理部 部長 畠山 浩海 様
- 経理部 財務課 担当課長 岩田 誠 様
- ユーザー様ご紹介
会社名 |
株式会社久原本家グループ本社 |
所在地 |
福岡県糟屋郡久山町大字猪野1442 |
創業 |
1893年(明治26年) |
売上高 |
225億円
(グループ連結、2017年2月期) |
従業員数 |
1,050名
(グループ計、2017年2月28日現在) |
事業内容 |
醤油・味噌・たれ・だし・ドレッシング等の加工調味料、辛子明太子等の製造販売、直営店舗・レストランの運営 |
グループ
概要 |
株式会社久原本家食品
株式会社久原本家
株式会社久原醤油
農業生産法人 有限会社美田
有限責任会社久原本家ベトナム
株式会社久原本家USA |
URL |
http://www.kubarahonke.com/ |
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- 導入の背景
- 毎年、売上約10%拡大により従業員・取引数が急増
- 経営層より月次決算早期化の要請:15→10営業日へ
- 旧会計システム(周辺システム含む)での対応が限界
- 実務上の課題
- 従業員増加に対し、手作業での経費精算に課題
- 予算収集・集計作業においてEXCEL対応の限界
- 連結ベースでの帳表作成~配信作業の効率化が必要
- 導入後の効果
- 立替経費、旅費精算のシステム化により業務効率化
- WEBシステムによる予算データ収集・集計の効率化
- 帳表作成自動化とWEBシステムでのオンデマンド配信
会社規模の急拡大に伴い、経理業務の生産性向上が必須!
―導入時の背景や課題を教えて下さい。
経理部 部長
畠山 浩海様
当社は、明治26年に醤油醸造業として創業、2018年、創業125年周年を迎えることができました。
近年の会社規模の急拡大にともない、毎年の従業員や取引数の急増に経理業務が追い付かず、経営層からは上場企業なみの管理体制のもと、管理会計強化と月次決算の早期化(15営業日から10営業日へ)を求められていました。管理会計強化は、規模拡大とともに設立したグループ会社を連結ベースで予算管理をするという内容でした。
この要求をどう実現するかを部内で協議した結果、次の業務・作業を効率化し、生産性向上を実現する事としました。
対象業務・作業は、「経費精算」「予算データ収集・集計」「連結ベースでの会議資料作成と配布作業」「伝票入力」「支払業務」です。
―OPEN21導入の経緯と構成を教えて下さい。(導入の経緯と全体イメージ:参照)
2014年10月頃、当時の会計システムや周辺システムでは、この業務効率化の対応が限界と感じていました。但し、会計システム入替には若干タイミングが早かったので、良い解決策があればというスタンスで情報収集を行っていました。そんな折り、 ICSさんからOPEN21(会計システム)の「管理会計」の部分導入により、予算データ収集、資料作成・配信の予算管理の効率化のご提案を頂きました。ご説明やデモを拝見した所、当社の要件をほぼ対応できると判断し、導入を決定しました。OPEN21「管理会計(RG3)」の運用は、当時の会計システムを継続利用し、
1.月次確定後の仕訳データをOPEN21へ連携
2.独自の会議資料をOPEN21で自動計算
3.OPEN21の出力データを担当者へ配信
という内容です。
その後、2016年6月から次期会計システムの検討を開始しました。 ICSさんに他の業務効率化を相談した所、満足いくご提案を頂け、また、先行導入していた管理会計のサポートも申し分なかったので2016年9月にOPEN21の導入を決定しました。ちなみに、本稼働は2017年3月からで各システムを順次稼働しています。
導入システムは、
「基本会計」「管理会計(WEB問合せ)」
「ワークフロー(経費明細WEB問合せ)」
「債務管理」「連結支援」です。
主要取引は、各システムより自動仕訳連携し、
月次の伝票締め後、「連結支援」で仕訳明細での内部取引照合、消去仕訳を投入、グループ合算しています。合算したDBから予算管理の会議資料を「管理会計(WEB問合せ)」により自動作成、 各担当者へオンデマンド配信しています。ちなみに、予算の収集・集計も「管理会計(WEB問合せ)」により行っています。その他、「債務管理」にて外部への支払、「ワークフロー」にて従業員への支払を行っています。
このようなシステムを構築し、各経理業務の効率化を通じた生産性向上を実現できました。
各業務の効率化により月次決算を15営業日から7営業日に短縮!
―経費精算業務は、どのような効率化を実現できましたか?
経理部 財務課 課長
岩田 誠様
経費精算のシステム化により、どのような効果があったかの一例をご説明します。
申請書の作成では、手書きからシステム入力とする事で大幅な省力化を実現できました。例えば、毎回手書きの項目であった、取引内容や部署名等が画面選択となりました。また、各担当者の精算内容はおおよそパターン化されるので、過去、自分が申請したデータから日付等の必要な項目だけ変更し、新しい申請データの作成も可能となりました。
承認業務においては、紙で承認業務を行っていたので、非常に非効率でした。例えば、申請者と部門長が別の場所で勤務している場合、紙の申請書が届くまでに非常に時間がかかっていました。緊急の申請では申請者がどこまで承認が済んでいるか問合せしているケースもありました。承認業務をOPEN21「ワークフロー」で運用することにより、申請者が申請すると即座に承認者へ通知されるようになりました。どこまで承認が済んでいるかも各担当者自身がシステムで確認可能となりました。
最後に経理担当者の業務では、会計システムへの仕訳入力と小口現金管理が不要となりました。申請者が選択した取引内容と仕訳パターンがシステム内で紐づいているので、申請データから会計伝票として「基本会計」に自動仕訳されます。また、小口現金の代わりに社員口座へ振込となるため、出納業務や金種管理等の管理が不要となりました。
このように申請者・承認者・経理担当者の業務効率化により、従業員の急増に対応できるようになりました。
―予算データ収集・集計業務では、どのような効率化を実現できましたか?
OPEN21「管理会計」導入前は、予算データの収集・集計・データ保存をEXCELシートで運用していました。各部署から集めた予算データの集計や予算実績対比表を作成するためには、EXCELシート間での転記が必要でした。転記作業は非常に手間でミスが多く、チェック作業にも時間がかかっていました。
そこで、OPEN21「管理会計(RG3)」導入の際、予算データの集計とデータベース化を実現しました。予算データの収集は、専用のEXCELシートに各部署の担当者が予算数値を入力し、本社へ提出。本社の担当者は、そのシートからOPEN21取込用ファイルを作成、データ取込を行う運用としました。
集計とデータベース化は、非常に効果的でしたが、収集においては、根本的な解決には至りませんでした。その理由は、本社担当者が専用のEXCELシートから取込ファイルを作成し、OPEN21へデータ取込の際、エラーが発生し、結局、入力作業が発生してしまう事です。これは、各部署の担当者が予算数値入力時にEXCELシートに行を挿入したり、フォーマットを変えてしまう事が原因でした。
この課題を解決するために、会計システム導入時にWEB予算取集機能を実装した「管理会計(WEB問合せ)」を採用しました。この機能により、各部署の担当者がWEB画面に予算データを直接入力、もしくはEXCELシートからコピー&ペーストすることが可能となりました。WEB画面に投入されたデータをシステムで収集・集計し、データベース化を行うことにより、EXCELシートでの運用を最低限とし、業務の効率化と標準化を実現できました。
―会議資料作成と配信業務では、どのような効率化を実現できましたか?
会議資料作成においては、経営層からの要求で内部取引消去後の全社及び部門別P/Lを当社独自のフォーマットで作成する必要がありました。
一番大きな課題は、内部取引消去においてグループ会社間取引で差異があった場合、どの会社のどの取引(伝票)が漏れているかの把握に時間がかかっている事でした。OPEN21「連結支援」では、仕訳明細毎に内部取引の照合・消込ができるので、漏れ伝票を早く特定できるようになり、必要な管理帳表の計算・出力の早期化を実現する事ができました。
当社独自の帳表作成では、OPEN21「管理会計」により、財務会計に捉われない部門及び科目集計、非会計データの投入と計算によるKPI管理、グループ合算DBにおけるグループ会社間をまたいだ本社費・共通費の配賦計算等の自動計算・帳表作成に対応できました。
資料配信については、導入前は経理部で作成したEXCELシートを各部署の指定フォルダに配信していましたが、OPEN21「管理会計(WEB問合せ)」により、各部署の担当者が自分で閲覧(オンデマンド配信)する事が可能となりました。また、各経費一覧もWEB経由でオンデマンド配信が可能となったので、各部署の担当者が経理部への問合せ後に返答を待つタイムラグ、経理部での内容確認・調査・回答という作業が無くなり、大幅な業務効率化を実現できました。
―伝票入力、支払業務では、どのような効率化を実現できましたか?
伝票入力については、会社規模拡大に伴う伝票数増加への対応が必要でした。特に請求書の増加は問題で、こちらは、請求書システム(他社サービス)からの自動仕訳連携により対応しました。また、銀行からの入出金についても銀行系システム(他社サービス)からの自動仕訳連携により対応しています。
外部取引先への支払業務では、債務計上仕訳に取引先コードを付与し、OPEN21「債務管理」の取引先マスタの支払条件に従ってEBデータを作成しています。その後、支払仕訳も自動化し、一連の支払業務を効率化しています。また、従業員への支払は、OPEN21「ワークフロー」により、最終経理承認後の申請書データから社員口座向けのEBデータを作成する事により、小口現金管理の廃止を実現しています。
以上、5つの経理業務効率化を通じた生産性向上により、月次決算を経営層よりの要求以上である15営業日から7営業日と約半分に短縮する事ができました。
OPEN21活用で、さらなる生産性向上を実現したいと考えています。
―お役にたててなによりです。今後の取り組みを教えて下さい。
経理部 財務課 課長
岩田 誠様
2017年3月「基本会計」「管理会計」「債務管理」稼働後、その他システムを順次稼働し、2018年2月に「管理会計(WEB問合せ)」が稼働しています。今後、オペレーションの慣れにより、さらなる時間短縮が実現できるのではと思っています。また、経費精算、予算収集、連結処理にて一部要望を出させて頂いているので、ICSさんとの協議の元、解決していきたいと考えています。
さらに、現時点で未使用の機能を活用して、さらなる生産性向上を実現したいと考えています。先ずは、OPEN21「管理会計」のセグメント管理システムを活用したグループ各社横断のブランド別損益管理です。グループ各社は、本部・製造・流通・小売と機能別に分かれていますが、当グループの主要ブランドである「茅乃舎」「椒房庵」等がその対象です。次に、伝票データにタイムスタンプ付きの電子ファイルをLINKし、国税関係書類の電子帳簿法対応(e-文書法対応)を進めていきたいです。最後に、OPEN21「ワークフロー」の海外出張申請と精算機能を活用し、さらなる経費精算の業務効率化を実現したいです。
今後、経理部として、さらなる会社規模拡大に寄与するため、OPEN21を活用し、生産性向上を実現したいと考えています。
畠山様、岩田様ご協力ありがとうございました。