• 2019. 09. 11
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2019年度 税制改正のポイント

デロイト トーマツ税理士法人
藤澤 文太  /  杉村 友輝  /  片桐 啓輔

(4) みなし大企業の範囲の見直し

中小企業者向けの一定の特別措置の対象となる中小企業者から除外されるみなし大企業の判定において、2019年度税制改正前では、大規模法人により2分の1以上または3分の2以上直接保有されている法人に限定されていましたが、範囲の見直しにより、大法人に間接保有される法人等についてもみなし大企業に該当し、中小企業者から除外されることとなりました。

中小企業者
  • 資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人(以下で掲げる法人を除く。以下「みなし大企業」)
    a. 発行済株式等(*1)の1/2以上が、同一の大規模法人(*2)の所有に属している法人
    b. 発行済株式等(*1)の2/3以上が大規模法人(*2)の所有に属している法人
  • 資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人
追加 (*1)判定対象となる法人の発行済株式等から、その有する自己の株式又は出資を除外された。
  (*2) 大規模法人
  • 資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人
  • 資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人をいい、中小企業投資育成株式会社を除く。
追加
  • 大法人(*3)の100%子法人
  • 100%グループ内の複数の大法人(*3)に発行済株式等の全部を保有されている法人

(*3)「大法人」とは、資本金の額若しくは出資金の額(以下「資本金等の額」)が5億円以上である法人、相互会社若しくは外国相互会社(常時使用従業員数が1,000人超のものに限る。)又は受託法人をいう

本改正による影響

例えば、以下のような資本関係のA社について、従来はP社が大規模法人に該当しないためにみなし大企業には該当せず中小企業者に該当していました。改正後はP社が大法人の100%子法人であるため大規模法人に該当し、そのP社に発行済株式等の60%を所有されているA社はみなし大企業に該当し、中小企業者から除外されることになりました。

  改正前 改正後
大規模法人 中小企業者 大規模法人 中小企業者
G社
資本金5億円以上 該当 該当
P社
資本金1億円以下 非該当 非該当 該当 非該当
A社 資本金1億円以下 該当 非該当

(A社の少数株主に大規模法人はない前提とする)

適用時期
2019年4月1日以後に開始する事業年度より適用されます。

3. おわりに

企業活動の多様化やグローバル化は年々複雑性を増し、それに合わせる形で税制改正も行われます。また、毎年行われる税制改正により、税制はより複雑となり、専門性を増しています。今回のコラムをご覧いただいて税制改正の内容を理解していただき、貴社の適切な税務申告の一助となれば幸いです。

本記事の内容は、現時点の情報に基づく一般的な事項の記載にとどまります。したがって、本記事で説明した税制等の適用を前提とした取引等を実施される場合は、個別の事実関係を踏まえて、専門家の助言を得る事が必要です。なお、会員又は本記事を入手された方が、本記事の内容に依拠した事によって生じた損害等については執筆者・所属法人は一切の責任を負いません。

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