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| セミナーNO.06 |
"頼れる経理" になるための7つの処方箋 |
問題分析能力を磨くには、決算書の分析から始めます。まずは、過去3年から5年分の決算書を並べ、数字の変化を時系列で追いかけて傾向を把握します。ただ、決算書の数字には社員数といった情報が加味されていません。社員数を確認し、一人当りの数値を算出してみましょう。
そこで突出している金額や気になる勘定科目をみつけた場合には、その内訳を調べていき、当時にどういう出来事があったのかを調べていきます。単なる勘定科目と金額という情報の羅列から問題をみつけだし、考える訓練をしてください。
結果には必ず原因があるように、決算書の数字の裏側にはいくつもの原因が重なり合っています。基本的な簿記の知識や取引関係・製造関係の知識を吸収し、会社の動きと数字の関連を把握できるようになってください。
決算書の数字は会社の過去の取引の結果から出てくるものです。経理に求められる問題分析能力は、過去の数字から将来の予測や戦術、意思決定に役立つための情報を導き出すことです。
各部門からの様々な問合せに答えられるように、さらには、各部門にアドバイスができるように、問題分析能力を磨くことに努めてください。
経理として意思決定を行なう場合には、基本となる三つの「ものさし」を用いて判断します。
一つ目は「不正ではないか」です。不正は、会社の財産を毀損する行為です。たとえ、その不正が法に触れない内容であっても、会社の財産を守るという経理の使命を脅かす行為には厳しい態度で接します。
二つ目は「採算はどうか」です。適正な判断を行なうためには、採算が取れるか否かを検討することが欠かせません。最終的には、関係者の思い入れ等の主観的な項目も検討材料に含まれてきますが、まずは経理として客観的に採算計算をする必要があります。
最後は「正確性と迅速性のバランスはどうか」です。経理の仕事には、正確性(精度)と迅速性(スピード)という二つの指標があります。数字に携わる職責上、正確性を追求しなければならないのは当然ですが、迅速性を求められることも多々あります。
たとえば、経営者から「今期の業績見込みはどうなる」という問合せを受けた場合、その答えに1円単位までの精度や勘定科目の多少の相違は問われません。こういった場合には、80%程度の精度で即座に回答をすることが望まれるのです。
答えに対する正確性と迅速性の要求レベルは、依頼者の目的によって大きく異なるので、様々な経験を通じて、バランス感覚を鍛えていきましょう。
毎日、社内のあちこちで数え切れないほどの「判断」が行なわれています。その判断の重要な基準となるのが、経理から提供される各種の数字です。各部門では、自部門の情報と経理から提供される情報をあわせて、瞬時の判断をしているのです。
ただ、この三つの「ものさし」だけで、すべての意思決定ができるわけではありません。「経験がない」「専門的な知識を必要とする」といったケースでは、瞬時の判断に困ります。こういう場合は、まず自分で考え、一定の回答を出してから上司等に相談するように心掛けましょう。
地道な日頃の判断や上司等への相談の繰返しが、三つの「ものさし」の精度を高め、円滑な意思決定を行なう能力をも高めていくことになります。
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