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セミナーNO.03

消費税の経理処理で間違えやすいポイント

平成15年度の税制改正で導入が決まった改正消費税は、平成16年4月1日以降に開始する課税期間から、すでに適用が始まっています。経理処理やはじめての申告事務のポイントをまとめました。

税理士  須田邦裕

改正消費税では、事業者免税点の引下げ(3,000万円→1,000万円)、簡易課税制度の適用上限の引下げ(2億円→5,000万円)などが行なわれます(いずれも基準期間の課税売上高で判定します)。

従来、消費税の申告・納税事務になじみが薄かった中小・零細事業者に大きな影響を及ぼす改正であり、経理事務の現場ではまだ混乱が続いているようです。

そこで本稿では、中小・零細事業者の参考となるよう、消費税の経理処理や申告手続きなどに際して、注意すべきチェックポイントをまとめてみました。

なお、大半の企業が会計ソフトにより消費税の経理処理を行なっている現況を踏まえ、「各勘定科目に消費税に関する情報を付加する」というコンピュータ処理のスタイルで記述しています。

新たに簡易課税で申告納税する場合

従来の免税事業者が、新たに課税事業者になる場合、その多くが同時に簡易課税を選択するものと思われます。簡易課税は、ご承知のように仕入控除税額の計算が簡単で、はじめて消費税の申告をする事業者にはわかりやすいからです。

簡易課税の下では、極論するなら課税仕入の計算を気にする必要はなく、課税売上高を正確に把握できれば納税額の計算を誤ることはほとんどありません。

具体的な事例に基づいて、新たに簡易課税を選択して課税事業者になる場合のチェックポイントを整理してみましょう。

[事例 1]
帳簿価額50万円の乗用車を下取りに出したところ、70万円で買い取られた(仕訳1)。

-- 解説 --

■仕訳1
【誤った処理】
(借方) 現金預金 700,000 /
(貸方) 車両運搬具 500,000(消費税対象外)
(貸方) 固定資産売却益 200,000(消費税対象外)
【正しい処理】
(借方) 現金預金700,000 /
(貸方) 車両運搬具 500,000(税込み課税売上)
(貸方) 固定資産売却益 200,000(税込み課税売上)

課税売上は、本業の「売上高」のみから発生するわけではありません。雑収入や固定資産の売却対価なども課税売上の構成要素です。これをうっかり忘れてしまうケース(仕訳1【誤った処理】)はかなり多いようです。営業外損益や特別損益項目についても、課税売上に該当するものがないか、細心の注意を払いましょう。

なお、固定資産を売却した場合は売却対価が課税売上なので、「固定資産売却益」だけを課税売上とするのは誤りです。売却額の総額が課税売上になるよう注意してください。ちなみに固定資産の売却対価は、簡易課税における本業の業種区分が何種であろうと、第四種に区分されます。


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