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セミナーNO.02

知っておきたい
連結決算書のしくみと読み方、役立て方

連結決算書の基本的なしくみ

連結決算書は個別決算書と同じく、貸借対照表、損益計算書および剰余金計算書(単体決算では、利益処分案または利益処分計算書)の三つで構成されます(基本的な様式は図表1参照)

連結・単体とも構成内容は基本的に同じですが、一つ大きな違いがあります。それは、連結剰余金計算書の「作成時点」です。

単体決算の利益処分案等は、決算日後における剰余金の処分内容(配当など)を明らかにするものです。それに対して連結剰余金計算書は、決算日前の状況(その決算における期首から期末までの剰余金の動き)を示します。

つまり、剰余金計算書の作成時点は、単体と連結では決算日をはさんで「一年間ずれている」というわけです(図表2)。

< 図表2 > 連結剰余金計算書と利益処分案の「作成時点」の違い

連結剰余金計算書と利益処分案の「作成時点」の違い

剰余金計算書は、資本剰余金と利益剰余金に分けて、それぞれの区分ごとに、期首残高からスタートして期末残高に至る計算過程を表示します。

剰余金計算書の資本剰余金と利益剰余金の期末残高は、貸借対照表のそれぞれの期末残高と一致することになります。

なお、最近は連結・単体とも、決算書の構成にキャッシュフロー計算書が加わっています。キャッシュフロー計算書は、その大半を貸借対照表と損益計算書の組替えで作成します。そのため、連結決算書の体系を理解するうえでは、やや別の次元の話になりますから詳しい説明は省略します。

単独と連結で異なる勘定科目

連結特有の勘定科目(図表1の色付き太字部分)について、簡単に説明しておきましょう。

連結調整勘定

連結の会計処理では、親会社の投資勘定と子会社の資本勘定を相殺消去します(詳細は後述)。そして、これらの金額に差異がある場合には、差額を「連結調整勘定」として貸借対照表に計上し、20年以内に定額法等によって償却することになります。

連結調整勘定は、資産側に発生する場合は無形固定資産となり、負債側では固定負債に計上します。資産側と負債側にそれぞれ連結調整勘定が発生した場合は、これらを相殺して表示できます。

少数株主持分

子会社の資本勘定のうち、親会社持分でない部分を「少数株主持分」として貸借対照表に計上します(負債の部の次に表示)。

少数株主持分は、100%子会社以外の会社で発生します。連結対象子会社がすべて100%持分なら発生の余地はありません。

連結調整勘定償却額

資産の部に計上された連結調整勘定に係る償却額は、販売費及び一般管理費で、負債の部の連結調整勘定に係る償却額は、営業外収益として処理します。

資産側・負債側ともに連結調整勘定が発生し、それぞれに係る償却額がある場合は、これらを相殺して表示できます。

持分法による投資利益(または損失)

連結対象とはならず、持分法適用となった会社については、単純合算ではなく連結上の仕訳を行ないます。持分法は、一言でいえば意思決定を「支配」するまでには至らないが、「影響」は及ぼす関連会社に適用されます。

持分法の会計処理は、投資先会社の業績(純資産・損益の変動)に応じて、原則として持分法対象会社の投資勘定を増減する内容の仕訳によって行なわれます。相手勘定は、持分法による投資利益(または損失)となります。

持分法による投資利益(または損失)は、営業外収益(または営業外費用)として表示し、持分法による投資利益と損失の両者がある場合には、これらを相殺して表示できます。

少数株主利益

少数株主のいる連結子会社が当期純利益を計上した場合、親会社が得られるのは少数株主持分を除いた金額となります。そのため、利益剰余金の増加分(利益が増えると利益剰余金も同額増える)のうち、少数株主持分に対応するものを「少数株主利益」として連結損益計算書に計上します。

したがって、連結子会社で利益が出ていれば、少数株主利益を計上した分だけ、連結決算上の利益は減少(少数株主持分は増加)することになります。

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